急性大動脈解離という病気・そして母を応援して下さった皆さまへ

先日、実家の母が急性大動脈解離という病気に倒れ、緊急手術を行いました。

多くの方々から励ましのメッセージやお心遣いを頂き、心より感謝申し上げます。

 

ピアニストである主人は、「自分の出来る形で少しでも母のサポートをしたい」という事で、CDを販売し、多くの方々がその気持ちに賛同して下さいました。私の応援グッズを買っていただいた方もいらっしゃいます。皆さま、本当にありがとうございます。

 

皆さまが母へ送って下さった応援のお気持ちを、しっかり母へ届けたいと思います。プロボクサー、そしてミュージシャンである私たちは、周りの方々からの応援の力がどれほど偉大かという事を日々感じています。

 

まずは母の元へ届け、頑張って元気になってもらい、回復した母と一緒に、皆さまへ感謝の気持ちをお返しして行きたいと思っています。またその気持ちが、次の困っている誰かへと繋がっていく事を願っております。

 

 

そしてもう一つ、私が皆さんの為に出来る事を考えました。

今回の経験を伝える事で、同じ病気になるかもしれない誰かの役に立てればいいなと思います。

 

「急性大動脈解離」は本当に突然起こり、命に関わる恐ろしい病気です。

母が倒れてから手術までの経緯は、あっという間の出来事でした。

突然の強い胸の痛みと呼吸困難で倒れましたが、訳が分からず様子を見ているうちに少しずつ痛みが和らいで行ったそうです。

救急車を呼ぶ決め手になったのは、その時に測った血圧があまりに低く(70-30程度)明らかに異常があると判断出来た事でした。

救急搬送後直ぐに細かい検査をして頂き、異常発覚から約6時間後には緊急手術が開始されました。10時間以上の大手術を経て、幸いにも命を救っていただく事が出来ました。救急隊、病院の皆さんには本当に感謝しかありません。

感染症などの合併症の危険も大きい為、私たちは面会も出来ませんが、順調に回復に向かっており、現在は歩行などのリハビリを少しづつ行っています。

 

 

母は、大動脈の心臓に近い部分に亀裂が入る「大動脈解離A型」というより深刻な症状だった為、直ぐに適切な手術をして貰えた事が本当に幸運でした。

この「大動脈解離A型」は発症から48時間以内に手術をしなければ半数ほどの方が亡くなってしまい、又、血管が破裂した場合には救急車で病院に到着するまでに命を落としてしまう事も多い、本当に怖い病気だそうです。

 

もしもあの時直ぐに救急車を呼ばず、次の日まで様子を見ていたら…

もしもあの時血圧を測っていなかったら…

考えるとゾッとします。

 

 

後のお医者さんの説明では、あの時の血圧の異常と大動脈解離とのはっきりした繋がりは不明とのことでした。

ですが、その異常があった為に母の病気が見つかりました。

不確かな状況での判断は難しいものですが、そんな時は専門家に頼って欲しいなと思います。

 

 

出来たら一家に一台。血圧計を備えてあるときっと役に立つと思います。(緊急時だけでなく、日頃から気を使うべきだと痛感しました。母は近年少し血圧が高めで、健康診断では忠告を受けていました。)

そして、「突然の物凄い胸の痛み」は大動脈解離の症状の一つです。

頭の片隅に入れておいて貰えたら嬉しいです。

 

 

 

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